飲食店で覆面調査のお仕事をするには？仕事内容やメリットなどを解説

飲食店で覆面調査を実施するお仕事興味がある方は多いのではないでしょうか。インターネットを見ると飲食店のクチコミが溢れていますし、飲食店巡りが好きな方もたくさんいます。
飲食店での覆面調査のお仕事は自分の好きなことを仕事にできるかもしれません。

一方で、覆面調査は具体的にどんな仕事をするのかといった業務内容の詳細はあまり知られていません。
そこで今回は、飲食店での覆面調査のお仕事に注目し、仕事内容やメリットなどを解説します。

飲食店の覆面調査ってどんな仕事？

飲食店での覆面調査では、調査員が一般のお客に扮して調査対象の飲食店を利用し、その店舗の接客やサービスを調査します。

日本ではまだ浸透しているとはいえませんが、覆面調査の手法が誕生したアメリカでは、現在、飲食業・小売業をはじめ銀行や行政機関も含めたほとんどの店舗で覆面調査の導入がすすんでいます。

プライベートで飲食店を訪れたときに、私たちはその店の評価を自然にしているはずです。
覆面調査の仕事は、私たちが自然にしている飲食店の評価を決められた項目や評価基準に基づいて、プロとして評価をしていくことです。

覆面調査の調査手順や基準は、面調査会社の調査手順書などで決められているので、バイト調査員はその手順や基準どおりに店舗や従業員の調査を行います。

覆面調査は飲食店の従業員に役立つ仕事

飲食店で働く従業員は、来店した顧客に対してより良いサービスを提供するために日々努力しています。
しかし、それらのサービスについての顧客の生の声はほとんど知る機会がないという悩みがあります。
たとえば、飲食店では「料理提供のタイミングは丁度よかっただろうか」といった点が気になるところです。

覆面調査によって、マネージャーや同僚の目線ではなく、顧客目線でのサービスの評価が分かり、良い点はさらに伸ばし、良くなかった点は改善をしていくことができます。

覆面調査は飲食店をさらに良い店にする仕事

覆面調査は、店舗や従業員の実態を経営に伝えることで、その店舗の改善すべき点を明らかにするため、店舗は実態に合った改善点の把握と対策の検討が可能となります。

具体的な問題点が明らかになり、どこに改善の余地があるのかわかるので、改善策を立てやすく、確かな効果が期待できます。
また継続的な調査により、普段から従業員に適度な緊張感が生まれ、接客に対する高い意識を持たせることができます。

店舗や従業員の実態を経営側が知ることで、従業員が抱える悩みや問題点を知るきっかけとなり、従業員のモチベーションを上げるための対策の実施にもつながります。
従業員のモチベーションが上がることで、来店する顧客の喜びを生み満足度が上昇し、顧客の増加や再来店の割合を高めることが期待できるでしょう。

このように、覆面調査のお仕事は、飲食店の従業員の役に立ち、飲食店をさらに良い店にする仕事といえるでしょう。

飲食店での覆面調査のお仕事を探す方法

飲食店の覆面調査を探すにはどのようにすればよいのでしょうか。
この章では飲食店での覆面調査のお仕事を探す方法と確認ポイントについて解説します。

覆面調査のお仕事はどこで見つける？

インターネット検索で、「覆面調査　飲食店」と検索すると、数多くの求人がでてきますので、簡単に調査のお仕事探すことができます。
覆面調査専門会社の企業サイトでも、募集のエントリーを受け付けていることが多くあります。
また、アルバイト情報誌にも、掲載されています。

いずれの方法でも、飲食店での覆面調査のお仕事を見つけるのは、比較的簡単です。
面調査会社はエントリーの受付から実際の仕事まで、しっかりとサポートがある安心感のある会社を選びましょう。
内容を良く調べて、自分に合った覆面調査専門企業を探すことをおすすめします。

仕事の条件など、確認しておくべきポイント

仕事の条件面で確認しておくべき点は以下の2点になります。

勤務時間・仕事量

覆面調査のお仕事は、調査依頼があって初めて仕事が発生しますので、勤務時間や仕事量は変動的です。
また、同じ調査員であってもスキルや経験によって仕事量の差が発生します。調査対象となる飲食店の店舗が多い地域と少ない地域でも勤務時間や仕事量が違ってきます。

報酬

覆面調査の報酬は、調査会社によって異なりますが、一般的には、1店舗1,000円～6,000円程度で、調査する内容や項目数・難しさ・時間帯などの条件により異なります。

また、原則として報酬の中に交通費・商品購入費・飲食費など諸経費がすべて含まれていますが、別途交通費が支給されることもあります。

飲食店で覆面調査をする流れ

事前に覆面調査会社から調査対象店舗・実施条件・期間・報酬を提示した調査依頼を受け、内容を確認してから仕事を開始します。

調査をする店舗が決まったら、調査員は以下の情報を把握しておきます。

• 店舗の場所
• 商品やサービスの情報
• 調査基準
• 来店時間
• 支払方法
• コメント方法

覆面調査のチェック項目・基準は調査会社によって決められています。
たとえば、従業員は笑顔で挨拶しているか、料理の提供スピード、店内の清掃は行き届いているかなどを、項目・基準に基づいてチェックします。

調査内容の例として以下の項目などがあります。

店内の雰囲気づくり

• 店内に入りたくなる仕組みはあったか
• メニューは見やすいか、取りやすいか
• テーブルや椅子などに目立つ乱れがなかったか
• 価格は分かりやすいか
• 顧客の通路は保たれ移動しやすいか
• 季節感を感じさせる演出があったか

ホスピタリティー

• 従業員の身だしなみに清潔感はあるか
• 名札の名前は読み取りやすいか
• 従業員同士で業務以外の私語や雑談をしていなかったか
• 作業に没頭している・お客の前を横切るといった阻害行為をしている従業員はいなかったか

接客スキル

• スタッフから注文を聞くアプローチがあったか
• アプローチがあった場合そのタイミングは適切だったか
• 料理提供のタイミングは適切だったか
• アプローチがあった場合その際にアイコンタクトや笑顔があったか
• 料理の質問に対し適切に回答できたか
• 従業員の説明は分かりやすかったか
• リクエストに合わせた料理を具体的に提案したか
• 説明やお薦めは笑顔で行ったか
• 対応した従業員の印象はどうだったか

レジ・チェッカー

• レジに向かうとすぐに気付き対応する姿勢は見られたか
• 代金をお預かりする金額の読上げはあったか
• 伝票やレシートは丁寧に取り扱ったか
• 「ありがとうございます」とあいさつはあったか

ベストウェルカム

• 店内の床に目立つごみや汚れはなかったか
• トイレの場所が分かりにくくなかったか
• トイレはきれいに掃除されていたか
• 照明・明るさは十分か
• レジまわりは整理整頓されていたか

覆面調査のお仕事をするメリットは？

覆面調査のお仕事をするメリットは以下の2点があげられます。

好きな飲食店のサービス改善や向上に貢献できる

調査した内容は、お客様目線の評価データとして飲食店に提供されます。そのデータは飲食店のサービス改善や向上に活用されます。

同じ地域にある飲食店は、何を理由にお店を選ぶでしょうか。
もちろん味は第一条件ですが、店内の雰囲気がよく清潔感があり、従業員の笑顔と活気があるお店を自然と選んでいるはずです。
覆面調査のお仕事をするメリットは、そんな良いお店作りのお手伝いができることです。

覆面調査のお仕事経験を就職や仕事に活かせる

飲食店の覆面調査のお仕事は、将来的に飲食店で働きたい人や、自分で飲食店を開店したいと考えている人にとって、将来の夢に向けての礎となる仕事です。
飲食店の仕事現場を調査する覆面調査の仕事をすることで、どのような飲食店が顧客に選ばれるかという点を具体的に知ることができるでしょう。

また、飲食店は以下のように種類が多い業種ですので、覆面調査のお仕事で経験を積むことでそれぞれの特徴を掴むことができるでしょう。

• レストラン
• 居酒屋
• 焼肉
• 寿司
• ラーメン
• ファーストフード
• カフェ

飲食店の覆面調査のお仕事がおすすめの人

第一に、飲食店の仕事に興味がある人は飲食店の覆面調査のお仕事がおすすめです。
また、飲食店以外でも対面販売を行っている店舗で働くことを考えている人や、店舗経営・マネジメントに興味がある人は、覆面調査の仕事は勉強になるでしょう。

顧客志向の考え方をしていくことが、現在のビジネスの主流になっていますので、接客重視の飲食店を調査することはリアルな学習体験になるはずです。

覆面調査は、店舗経営に必要な、顧客満足度を高めるための以下の事項をチェックする仕事でもあるので、経験と知識が将来的なキャリアアップに役立つでしょう。

• 商品やサービスそのもの
• 店舗内の雰囲気
• 従業員の接客
• 情報提供（割引・ポイント・キャンペーンなど）

さらに、覆面調査のお仕事で、手順や基準どおりに注意深く調査をする経験は、事務や営業など他の業務にも生かせるはずです。

まとめ

飲食店での覆面調査のお仕事では、一般のお客に扮して調査対象の飲食店を利用し、その店舗の接客やサービスを調査します。
覆面調査によって、飲食店の従業員は顧客目線でのサービスの評価が分かり、良い点はさらに伸ばし、良くなかった点は改善をしていくことができます。つまり、良い飲食店作りの手伝いをするのが覆面調査といえるでしょう。
また、覆面調査は、就職や仕事に活かせる自分自身のスキルと経験を高めます。
覆面調査のお仕事を見つけるのは比較的簡単なので、興味がある方は飲食店の覆面調査を体験してみてはいかがでしょうか。